お米にわく虫の対処法

 

お米につく虫の正体は?

一般的によく発生するのは、「コクゾウムシ(穀象虫)」か「ノシメマダラメイガ」です。

「コクゾウムシ」は体長3mm前後で濃い茶色をした虫で、口先が象の鼻のように長く伸びているのが特徴です。成虫は米粒に穴をあけて卵を産み付け、その中で孵化した幼虫がその米粒を食べて成長します。

「ノシマダラメイガ」は体長1cmほどの蛾の一種で、お米の表面に卵を産み付けます。孵化すると頭が赤く体がクリーム色のイモ虫になり、お米を食べます。そしてサナギになる過程で出す白い糸で米粒をくっつけます。成虫の寿命は1週間程度と短いのですが、この間に約200個もの卵を食品やその周辺に産み付けます。

いずれも高温になると活発になり、発生しやすくなります。

 

虫がわいた米は食べられる?

虫がわいてしまっても米は、問題なく食べることができます。新聞紙などに米を広げると、虫たちが目視で確認できるので、ピンセットを使って取り除いていきましょう。

ところが、小さな幼虫の場合は目で見ただけではなかなか判別できないこともあります。まだ残っているかもしれないと思うと気持ちが悪いものなので、水で洗い流すのが最も確実でしょう。米を水につけてそのまましばらく放置しておくと、虫が死に浮かんできます。

これを流し、また米を水に浸して浮いてきた虫を流すという作業を何度か続けてください。米を研いでいて虫が浮いてこなくなったらそのまま炊いて大丈夫です。

 

米にわく虫を簡単に予防する方法

米に虫がわくのを防ぐ方法としてよく知られているのが、米びつに唐辛子を入れておくというものです。コクゾウムシやメイガなどの虫が唐辛子に含まれるカプサイシンを苦手とするため、虫がわきづらくなります。

唐辛子の量ですが、米10kgあたり5本から6本ぐらいが適量です。米のなかに混ぜ込む必要はなく、米のうえにポンと置いておくだけで効果が期待できます。

その他には米を冷蔵庫で保存するというものです。コクゾウムシやメイガなど、米にわく虫は低温の状態(15度以下)では孵化(ふか)することができないといわれています。そのため、冷蔵庫に保管しておけば新たに虫が増えることはありません。

米にわく虫は乾燥にも弱いのが特徴です。冷蔵庫で保存するのは虫対策としては最適です。なお、米びつをキッチンの流しの近くなど水回りに置いている場合は、設置場所をかえることをおすすめします。