お米の備蓄方法について


大量のお米を、鮮度と美味しさを保ったまま長期間保存するためには、お米が劣化する要因をすべて取り除く必要があります。
大量のお米を長期保存する際には、長期保存の方法を考えることはもちろん、長期保存あけの、5~10キロ程度のお米を食べるまでの期間、1~2週間をきちんと保存する方法もセットで考えると良いです。

お米の長期保存方法

①冷蔵庫で保存する
お米の保存方法をいろいろと調べますと、冷蔵庫やその野菜室で保管する方法が推奨されることが多くあります。冷蔵庫の温度は3度程度、野菜室でも5度ほどですので、玄米の呼吸、白米の酸化、また虫に対してはかなり有効な対応方法と言えます。

冷蔵庫の中は乾燥していますので、カビの発生を防ぐことができますが、一方でお米が乾燥しすぎる恐れがあります。また臭いが強い食材と一緒に保管すると臭い移りの影響も出てきますので、タッパー、米びつ、ペットボトルなど、密封できる容器に入れるのが理想的です。

ただ問題となるのは、量を保存できないことです。長期保存あけのお米、5~10キロ程度であれば何とか入るかもしれませんが、数十キロ、数百キロのお米を冷蔵庫に入れて保管するのは難しいでしょう。冷蔵庫を米で埋め尽くしたり、米専用の冷蔵庫を導入できる家庭はそう多くないはずです。

そのため冷蔵庫と密封容器を使ったお米の保存は、食べる直前のお米に限って行う、という形になります。大量の保管を行わない場合、冷蔵庫はとても優れた道具になります。

②真空パック保存
お米を専用の袋に入れて、中の空気を抜いて真空パックにするのはどうでしょうか。これはかなり理想的です。きちんとした袋を用いれば、カビ、乾燥、臭い移りはおおむね防ぐことができますし、外部から新たに虫が進入することも避けられます。

ただ家庭レベルで行う食品の真空パックでは、お米の隙間に残った空気までは取り除くことができないため、呼吸と酸化については中の酸素が消費され続けるまで続きます。また虫がすでに混入していた場合は、その虫が死ぬわけではありませんのでかえって面倒なことになることも考えられます。

そして何より、真空パックによるお米の保存は手間がかかります。お米を専用の袋に移し替えて、中の空気を抜いて、ヒートシーラーなどで完全に密封する。これを米を購入するたびに行うのはかなり面倒です。お米は主食、消費量が多いので保存作業も頻繁になります。面倒な作業が加わってはライフスタイルとして定着させることはできません。