お米の鮮度を保つ保存方法

保存中にお米の味が落ちる理由

お米を生鮮食品と捉えている人は少ないかもしれません。中には、1年分のお米を一気に購入して、米びつに入れて保管している人も多いのではないでしょうか?

しかし、お米は常温で保存すると味が落ちてしまいます。その理由は、乾燥して酸化するからです。乾燥すると、お米は欠けやすくなり、粒の揃った炊きあがりにならないどころか、ベタつきを発生させます。

また、酸化によりアミラーゼという酵素の働きが鈍くなり、デンプンやタンパク質が十分に分解されず、甘みが減退してしまいます。炊きあがりもふっくらとせず固い仕上がりになり、ますます「美味しくない」と感じることになるでしょう。同じ米びつに何度もお米を継ぎ足ししている方も多いですが、実はこれもお米の味を落とす原因のひとつです。古いヌカやゴミが溜まりますので、ヌカ臭くなったり、虫が湧くこともあります。

 

お米のオススメ保存方法

お米を保存する前に、米びつを掃除することが大切です。お米を入れる前に、アルコールなどで容器内を拭き、乾燥させましょう。

お米を容器に入れたら、10~15℃で湿度の低い場所に保管してください。風通しが良い日が当たらないところが最適です。一般家庭なら、冷蔵庫にある野菜室での保管がおすすめです。低温のためお米の乾燥と酸化が防げ、お米のおいしさを長持ちさせることができます。
流し台の下などに米びつを置いて保管するご家庭もありますが、湿度が高く、カビなどのトラブルが発生しやすいのでオススメできません。

また、お米を保管する容器も大切です。最適なのは密閉できる容器です。空気に触れない容器で、真空容器などを利用してもいいでしょう。また、近くにはニオイがつきやすい食品や物を置かないようにしてください。お米は一旦ニオイを吸うと、その後、ニオイはなかなか取れません。お米の袋には小さな穴が開いているものも多く、そのまま保存していると湿気や害虫が侵入してきてしまいます。必ず密閉できる容器に移し替えて保存しましょう。

最後に、お米を保管する期間にも注意しましょう。少し面倒に感じるかもしれませんが、精米後のお米は時間が経てば経つほど味は落ちます。冬場でも2ヶ月以内、夏は2週間ほどで食べきれる分をこまめに購入するように心がけましょう。