キヌヒカリの特徴
キヌヒカリは、1975年から研究が始まりました。
当時、北陸では倒伏しやすかったことから、耐倒伏性が強い品種が求められていました。
キヌヒカリの系統(家系図)はちょっと複雑です。母は[収2800]と[北陸100号]の子で、父は[北陸96号]の交配によって誕生したお米で、農林番号を122号と言います。
キヌヒカリは、背丈が低いため倒伏性が強く、食味もコシヒカリと同等の品種として人気を集め、関東以南の関西で作付面積を拡大させています。1990年頃から作付け面積を広げ、2004年には全国の作付けランキングの5位に入るなど高い人気を集めています。
キヌヒカリの特徴は、その輝きの素晴らしさと、食味の良さといわれています。
キヌヒカリは、コシヒカリほどの粘りはなくソフトな粘りで、そのためにコシヒカリよりさっぱりとした口当たりになります。
そのため、炊き上がりの輝きとぱらっとした口当たりが、関東以南のお寿司屋さんに人気を集めています。またササニシキに比べて、価格も安いのが魅力となっているお米です。
キヌヒカリの料理としては、銀シャリや白飯がオススメで、お寿司屋さんや高級料亭の他に、コシヒカリでは味が強すぎたり、粘りが強すぎると感じておられる高齢者の方から根強い人気を集めています。
キヌヒカリの名産地
キヌヒカリは、もともと関東地方で栽培することを想定して作られた品種です。
現在は、兵庫県や滋賀県をはじめ、関西地方でさかんに栽培されていて、平成29年には国内のお米の品種作付面積で7位となっていて、関東では埼玉県でも盛んに栽培されています。
関西地方では、どの県でも作付面積上位3位までにキヌヒカリが入っていて、特に和歌山県では1位となっています。