お米のソムリエ|金崎さんちのお米

米農家に習う、お米の保存方法

お米はそのままの状態では水分も少ないですし、植物としては非常に保存の効きやすい部類に入ります。

それゆえに主食として重宝されてきたとも言えますが、現在の日本ではお米に対して「味」が重視されているという傾向があります。

それは当然のことで、大昔と違って冷蔵庫もありますしパンや肉など食材も選び放題です。
お米も味や栄養価の高いブランド米でないと、今の日本では売れませんからね。

たとえばコシヒカリであれば、品質も良く味も素晴らしいですが買っておいてそのまま適当に保存していれば、せっかくの味が落ちてしまいます。
そんなにすぐに品質が落ちるということでも無いですが、暑い夏を越えても消費せずに置いていたらさすがに質は損なわれてしまいます。

そもそもお米は冷蔵庫で保管するものでも無いですが、それなりに涼しい場所に置いた方が良いのは確かです。

水分が少ないとは言ってもまったく無い訳では無いですから、温度も湿度も高くなればカビだって生えます。

お米の場合は穀物ですからそれを狙った虫もやって来ます。

ひどいものになると根こそぎ食い荒らしてしまいますから、もはや米農家にとっても大問題ですよね。

米農家の保管方法

米農家は専用の涼しい保管場所を作って、さらに空気に触れないようにしてお米を保存します。

コシヒカリをたくさん生産する新潟などは涼しい地域ですが、真夏には気温30度が続く日だってありますから保存はきっちりしていますよ。

冬に虫が居ないのを見れば分かる通り、多くの虫は低温が苦手なのです。

どんどん温度を下げれば虫からはお米は守られるのは確かですが、味どころか米粒が割れてしまって台無しになってしまいます。

米農家にとっては商売上がったりなので、低温になり過ぎないように空調設備も近年では多く導入されています。
雪国である新潟でも新潟市などビルの多い都市部では、夏にはとても気温が上がるようになりましたのでさらに空調設備はどんどん普及していますよ。

コシヒカリは全国で作られるようになってから著名な産地も出てきていますが、やはり今でも魚沼など新潟県産がトップクラスの品質と人気を誇ります。
雪国では冬に入るとどうしても寒さにより劣化もありますが、保温に関しては保冷よりは難しくは無いでしょう。

空気に触れないことは大切ですが、水分含有量にも気を配らなければなりません。
多くは新米で大量に関東地方などに出荷されますが、一個人の農家としては寒い季節を越えられるような専用の蔵や夏には専用の冷蔵庫などもよく利用されますね。
夏に猛暑日になりやすい温暖な地域の方や都市部にお住いの方などは、割れにくい適度な温度での冷蔵庫保存を検討されてみても良いかもしれませんね。

当園では自社低温貯蔵庫にて、収穫後のお米を玄米の状態で一定温度管理(13℃以下)をしています。

また貯蔵の際、お米に対して殺虫剤等による燻蒸(くんじょう)処理を一切行っていないなど、品質管理には万全の体制を整えております。
低温貯蔵=虫の発生を防いだり鮮度を保つ効果があります。

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